MSCIとバージスがプライベート・エクイティおよびデットのファンドのカーボン・フットプリント測定を開始し、気候変動のプライベート資産ポートフォリオへの影響の評価を可能に

ニューヨーク--()--(ビジネスワイヤ) -- 世界の投資コミュニティーに重要な判断支援ツールとサービスを提供するMSCI(NYSE:MSCI)と、プライベート資本の投資家へのデータ、アナリティクス、テクノロジーのソリューションの提供で市場をリードするバージス・グループは、資産保有者としての機関投資家と運用会社がプライベート資産ポートフォリオへの気候変動の影響について理解を深めることを可能にする新たな分析ツールの開始を発表しました。

COP26を前にして開始するCarbon Footprinting of Private Equity and Debt Fundsは、プライベート・エクイティおよびプライベート・デットのファンドの炭素強度を測定します。この分析ツールは、プライベート資産市場の深刻な透明性の不足に対応できるように作られていて、プライベート・エクイティ、債券、ベンチャー・キャピタルの投資をカバーしています。ネットゼロへの移行はあらゆる資産に影響しますが、気候リスクに対処するという課題は、プライベート投資ポートフォリオでは一層厳しいものになります。これには、機関投資家のポートフォリオでプライベート資産が重要であることと、プライベート資産は不透明性が特徴であることが関係しています。

1万5000社を超える非公開企業と4000本近いアクティブなプライベート・エクイティおよびデットのファンドに対する排出推定を提供するこのツールは、さまざまな資産タイプにわたって全体的に気候関連リスクを評価した上で世界の気温目標に合わせてプライベート資産ポートフォリオを調整しようとする機関投資家(ネットゼロを公約したところを含む)をサポートします。

MSCIのESGおよび気候グローバル責任者のレミー・ブリアンは、次のように述べています。「年金基金、政府系ファンド、運営基金、ファミリー・オフィスなど、プライベート資産に資金を供給している投資家からは、自らのポートフォリオの炭素強度を知る必要があり、非上場資産に対する投資が自らの長期的戦略を促進するものなのかどうかについて理解したいというニーズを聞くことが多くなっています。この新しいツールは、当社の気候ソリューション・ツールキットの重要な新たな一部であり、クライアントによる情報を得た投資意思決定を支援してネットゼロへの移行を支えることになります。」

Carbon Footprinting of Private Equity and Debt Fundsは、バージスの非公開企業のデータ(世界中の機関投資家がプライベート資産のファンドに関する情報を求めて利用)をMSCI ESGリサーチが企業の炭素排出を推定するために開発したモデルと組み合わせています。この分析ツールは、次のような形で投資家を支援します。

  • プライベート・エクイティ・ポートフォリオの温室効果ガス(GHG)排出の測定とモニタリング(4000本を超えるアクティブなプライベート・エクイティおよびデットのファンドに含まれる1万5000社以上についての推定値を利用)
  • ファンド、資産クラス、戦略、ポートフォリオ別のGHG排出の集計と比較
  • 世界の気温目標に合わせたプライベート資産ポートフォリオの調整
  • 炭素強度の高い投資先や低炭素投資の機会の特定
  • プライベート・エクイティのファンドのカーボン・フットプリントの測定(エンゲージメントの資料となる)
  • ネットゼロのコミットメントに対する進捗の測定と、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に従ったプライベート・エクイティおよびプライベート・デットのポートフォリオの脱炭素化の報告

バージスのプライベート資本製品管理および応用リサーチ責任者のBrian Schmidは、このように述べています。「バージスとMSCI ESGリサーチの組み合わせにより、投資家は、自らのプライベート資本ポートフォリオでのカーボン・フットプリント目標への進捗を測定できるカバー範囲の広い重要ツールを手に入れることができます。

このサービス開始により、カーボン・フットプリントの推定は、バージスの投資ユニバースの場合、バイアウト・ファンドの資産の85%以上とベンチャー・キャピタル・ファンドの資産の65%以上(評価額ベース)に対して入手可能になっています。バージスとMSCIは、公開市場で気候リスクと目標の管理に使用されているツールと同じものを非公開市場でも利用できるようにすることに注力しています。」

Carbon Footprinting of Private Equity and Debt Fundsは、投資家がネットゼロをあらゆる段階で管理できるようにするためにMSCIが提供する強力な気候ツール群の最新のものです。MSCIでは、これまでにClimate LabNet-Zero TrackerImplied Temperature RiseTarget ScorecardおよびNet Zero Trackerと共に動作)の提供が開始されており、企業が世界の気温目標に対してどの程度整合性を持っているかを測定することができます。

MSCIについて

MSCIは世界の投資コミュニティーに重要な投資判断支援ツールとサービスを提供する大手企業です。50年以上にわたるリサーチ、データ、テクノロジーの専門知識を有する当社は、クライアントがリスクとリターンの重要な推進要因を理解して分析し、自信を持ってより効果的なポートフォリオを構築できるようにすることで、投資判断を向上させます。当社は業界をリードするリサーチ強化ソリューションを構築し、クライアントはこれを用いて投資プロセス全体を把握し、透明性を高めることができます。

バージスについて

バージス・グループは、世界のプライベート資本の投資家へのデータ、アナリティクス、テクノロジーのソリューションの提供で市場をリードしています。非公開市場で30年を超える経験を持つ当社は、ほかに例を見ないデータ、アナリティクス、透明性を提供し、資産保有者、資産運用会社、金融仲介会社がプライベート資本ポートフォリオを理解、評価、管理できるようにしています。当社は32カ国の1000社以上にサービスを提供し、プライベート資産で8兆ドル以上に相当するデータを提供しています。

本プレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法の定義による「将来見通しに関する記述」が含まれています。将来見通しに関する記述は将来の出来事または業績に関するものであり、実際の結果や業績を大きく異なるものにする原因となり得るリスクを含んでいます。それに過度の信頼を置かれないよう、ご注意申し上げます。結果や業績に影響を与え得るリスクは、SECに提出された12月31日までの直近年度についてのフォーム10-KによるMSCIの年次報告書に含まれています。MSCIは、将来見通しに関する記述を更新することを約束しません。本文書中のいかなる情報も投資助言を構成するものではなく、そのようなものとして依拠すべきではありません。MSCIは、適切なライセンスを得ずに当社商品またはサービスを使用する権利やライセンスを与えてはいません。MSCIは、本文書中の情報に関して、商品性、特定目的への適合性、その他に対する明示的あるいは黙示的な保証を行っておらず、法律で認められる最大限において一切の義務を否認します。

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